日本100名城(51)
安土城(あづちじょう)は、琵琶湖東岸の標高199mの安土山(現在の滋賀県近江八幡市安土町下豊浦)にあった(比高112m)山城で、天正4年(1576年)丹羽長秀に命じ、普請奉行に木村高重、大工棟梁には岡部又右衛門、縄張奉行には羽柴秀吉、石奉行には西尾吉次、小沢六郎三郎、吉田平内、大西某、瓦奉行には小川祐忠、堀部佐内、青山助一があたり、3年有余をかけ完成した五層七重の、わが国最初の天主閣を有する城としても有名です。城址は国の特別史跡で、琵琶湖国定公園第1種特別地域になっている。
日本の城の歴史という観点からは、安土城は総石垣で普請された城郭であり初めて石垣に天主を有する城となったここで培われた築城技術が安土桃山時代から江戸時代初期にかけて相次いで日本国中に築城された近世城郭の範となった。そして石垣職人集団「穴太衆」はその後、全国的に城の石垣普請に携わり、石垣を使った城は全国に広がったという点でも重要である。