日本100名城(65)

月山富田城(がっさんとだじょう)は、島根県安来市広瀬町富田に所在した複郭式山城。月山(吐月峰、標高191.5m)山上に本丸をおく典型的な山城。歴代の出雲国守護職の居城で1396年から1566年(戦国時代)には大名尼子氏の本拠地となり以後尼子氏とともに山陰の要衝の地となり、170年間の尼子氏六代の盛衰の舞台となった。城郭跡は日本五大山城と日本五大山岳城のひとつで、国の史跡に指定されている。

尼子氏は中国地方の覇権を巡って周辺諸国と争い尼子経久の時期に出雲に基盤を造り上げ、嫡孫尼子晴久の代には山陰・山陽八ヶ国守護の大大名となった。天然の地形を利用した、最も難攻不落の要塞城といわれ「天空の城」とも呼ばれていた。その後、城を巡っても度々攻防戦が行われたが最終的に尼子氏は毛利氏によって滅ぼされ、城も毛利領となった。1600年(慶長5年)以降、堀尾氏が城主となるも1611年(慶長16年)に堀尾忠晴が松江城へ移ると月山富田城も廃城となった。それまでは、山陰の首城たる地位を失わなかった。

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月山富田城 縄張り

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月山富田城遠景(2016)

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「花の壇」から望む月山山頂部

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七曲りから眺めた山中御殿と周辺の様子

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富田月山城絵図

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山中御殿跡と月山

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堀尾吉晴墓所

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新宮党館跡